Enter The Void

1991, Tokyo. A trader from the country side. Book

つらつらと仕事と雨と

秋雨も近い今日、社内の人事にも誠に変化がございます。

 

私にとっては未来へ歩が進んだある種の良い話題、しかし同期にとっては今後の立場が遂になくなってしまった悪い話題に当たるでしょうから、このコントラストをいかに綴って良いものか迷うものの、ようやく長い梅雨の時期を経て私の七転び”八起き”が訪れたことを喜ぶ為にも、そういった周囲の事情を含めて正確に書いて参りましょう。

 

私には年齢もあまり遠くない同期に近い方がいて、彼女は貿易十年ランナー、英語は滑らかの好条件を備えた方だったのですが、外資の例に漏れず大変個性的な方でした。

個性的は個性的でも他の先輩方が勇敢、誠実、効率主義。顧客に対してもNOはNOと明晰であるものの周囲への礼節は忘れないビューティーだったとすれば、彼女の変わり方はおよそ負のニュアンスで語られ続ける類のものでありました。

 

そう、彼女は立場がずっと上の方、顧客に対して相応しいコミュニケーションをとれず、例えば「国際ビジネスではこのような接し方がリスペクトだよ」と教わっても「何でですか~?私のまえの会社では違いましたけどね~www」とへらへら食らいついて20分でも30分でもお偉いさんの時間を食ってしまうのです。

 

それで超仕事ができれば良かったのでしょうが、日々生き物の様に変わっていく仕事を相手にするにはあまりに形式的なのか、「え?さっきこう指示したじゃないですか!」と、言葉通り指示された以外の業務に対応することができず延々とお偉いさんと喧嘩する羽目になり…否、指示されたことも頭に入らず「忘れてました」と豪語してしまうありさまでした。

 

みんなそんな彼女に泡を食ってそれなりにサインを出して伝えていたのですが、一年もすればいよいよはれ物を静かに見守るようになってしまい、ボスとの衝突が見るに堪えないほどに増え、「必要とされている最低限の業務もできないのでは困る」と彼からの彼女へ再三伝えるようになり…。彼女が引き継いだ顧客の業務のうちの半数が再び先輩の手に戻ることになったと思えば、遂にその業務からも外れることとなり、お偉いさんなぞではなく、更にその下の先輩の助手として単純作業だけを引き受けることになってしまい…

 

 

私の敬愛する上司たちが「採用したのは僕ら会社だ。最後通告を突きつける前に、ゼロベースで僕らが彼女を預かりたい。」とボスに提案して、私達のチームが彼女を引き受けることになったのであります。

 

そうして私の人事にも間接的に影響が及び、なんでも今日まで温めてきた私のお客様の一部は彼女の再教育に充てられることに。そして私は遂にポジションチェンジを期待されており、早速新しくでかい顧客を引き継がれる展開に…!

しかし!!この展開が熱くてですねーーー!

私のお隣に座っているこれまたベテランの物静かな方は読書とお酒が大好きで辛らつなユーモアをお持ちの(私達似ているわ…と言われたことあり。笑)素敵な女性で、上司が私と彼女を組ませたのです。

 

 

私のミッションは彼女の敏腕を盗むことですので、基本的には上司に当たる前に彼女としっかりコミュニケーションをとりながら案件を進めているのですが、この新鮮なフォーメーションがまさに新しい空気をエリアに連れてきてくれます。

 

普段無口な割に元々バリバリの外回りで仕事となるとアグレッシブで対人交渉・サービス大好きな私と、本当に業務上でも物静かで効率的でスマートな彼女。

なんでも上司いわくこの経験は双方に良い!んだそうで、彼の目論見通りなのか…この新鮮な形態になってから互いの個性の違いが互いに火をつけてくれるようです。下っ端としましては当然これは凄い成長のチャンスだし、仲間と深まるチャンスだぞ!と思いながらやっているここ数日です。

 

暫く悩む時間が続いておりましたが、遂にはそんな余白もなくなるような新展開がやってまいりました。来月の今頃、私はまたひとつ年をとります。ぐんと良い一年になるぞ!とワクワクする。そんなひとりごちでした。