Enter The Void

1991, Tokyo. A trader from the country side. Book

ここ場末の街より

気が付けば年明けからもう二十日も経っていました。つい昨日金木犀が枯れて肌寒くなったばかりの様な気がして、本当に呆気にとられています。主催者になった実感も湧かぬまま第一回の読書会をようやく終えたかと思えば、もう第二回目の、今度こそ本当の大所帯の読書会がすぐそこに。(どうしよう。)またまた近頃浴びる様にassignされた業務たちの規模と複雑さが段違いで、自分を蹴り飛ばしてかろうじて食らいついてドライブする日々…寝込んだ所為でごっそり落ちてしまった筋肉を嘆きながらジムでリハビリしております。

 

寝込んだと時には寝返りも打てず、ただ寝ていることすらできずに呻いている状態で、一分が果てしなく長く思えました。近くのコンビニへ行くまでの道のりもまた果てしなく長く思えるありさま。この様に寄る辺なく苦しい時、平常助けを求めたい誰かの顔が浮かぶのが人情というものでしょう。けれど、私が息も絶え絶えに惨めな賃貸で見つけたことは、私にはこういう時に縋りたくなる誰かすら居ない!どうやら本物の一人だ!と、ただそれだけのことでした。ありふれた発見でありながら、その事実は私の二十八年間の生の中ではパラダイムシフトを伴うもので、ここまで追い詰められてもただそこに一人で命からがら何にも思いを寄せることなく不安の中で藻掻いていられる己の孤独な強さをひたひたと見つけざるを得なかったというわけであります。なんとほの暗く寂しい寝床でしょう。悲哀。

 

そんなこんなで私は不慮の病によりまた微妙に刷新されてしまった今日を生きているわけであります。

 

明日立っていられるものか不安に思いながらも一人で呻いて吐いていられる自分に、優しい歌を歌いたいと思います。そして、ここ場末のゴッサムシティより始まった私の小さな小さな挑戦が、それぞれの事情の中で働き、食べて、生きて、病んで、たまに美味しいお茶を飲んでなんとか夕日に救われている様な誰かにとって癒しの場所になることを祈ってやみません。