Ghost

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人々は古来から死者へ会いに山へ往くという。

私はその反対に、心にわだかまった泥を置き忘れて来る為に極楽浄土の絶景へと足を運んでいた気がします。

 

三十歳になったなら、在りし日の酸いも甘いも全て仏さんになってもらおう。

 

そう胸に誓った今日この頃ですから、過ぎた日の数だけ、もう置き忘れて良い日の数だけ、石を積む。人々が万感を胸に死者に会いに行く山で逆にせっせと殺してるんだから、地縛霊の三人や五人連れて帰って祟られていても無理もないなと思う。そういえば帰ってから左目にコンタクトが入らない…しみる…(呪いが小さすぎる)

 

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☆HACHINOHE☆

 

 

弘前の郷土資料が強い古書店で石牟礼さんを発見。くしゃっとした無邪気な笑顔にすっかり恋してしまう…。

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在りし日はもう、仏さん。でも、通り過ぎた景色よ、たまに胸の中で墓参りくらいさせてよ。キレイに掃除して、花くらい活けさせて。そしてもう私を行かせてね。そんなことを近頃本気で思うわけである。

 

 

 

そうだ。Ghostと言ったら、なんちゃって大学の授業で本当に素敵な文章を読んだのを思い出した。いつか書きたいあと思っていたのよ。生徒間で採点させて指導も授業もないような大学(…?)だったから、もっと良い選択肢があるかなとすっかり保留にしちゃってるんだけど…あんな大学でもちょっとだけ齧って本当に良かったと思ったのは、このGhostsとの出会いでした。

 

犯罪が蔓延るHaitiのslumで、いつか自分のラジオショーを持つことを夢見る男の子が主人公。「ゴースト」と呼ばれるギャングが蔓延り、Haitiの町は危険で荒れている。

そんな彼の実家のレストランには常連ギャングが蔓延っていて、ある日犯罪に巻き込まれ…という展開なんだけど。

www.newyorker.com

 

最後の一説が、凄く良かった。

 

In his dreams, Pascal had imagined beginning his radio program with a segment on lost limbs.

(白昼夢の中、彼はそのラジオショーを”失われた手足の特集”で始めることを夢見ていた。)

Not just Tiye’s but other people’s as well.

(あのギャングのタイだけじゃない、この町で暮らす全ての市井の人々についてだ。)

He would open with a discussion of how many people in Bel Air had lost limbs.

(このベルエアで、一体どれ程多くの人々が手足を失ったのか。彼は議論の火ぶたを切るだろう。)

Then he would go from limbs to souls, to the number ofpeople who had lost family siblings, parents, children and friends.

(そして彼は、議論を手足から魂へと深めていく。無数の家族、両親、そして我が子や友人を失った人々の存在へと。)

These were the real ghosts, he would say, the phantom limbs, phantom minds, phantom loves that haunt us, because they were used, then abandoned, because they were desolate, because they were violent, because they were merciles s, because they were out of choices, because they did not want to be driven away, because they were poor. 

(そして彼は言い放つだろう。「それこそが本物のゴーストだったんだ」。ゴースト。それは私たちの幻の手足、幻の心、私たちの頭を悩ませて離れない愛の幻。人々が利用され、見捨てられ、擦り切れるくらい寂しかった故に生まれた、本物の怪物。彼らが暴力的で、慈悲深く、はじめから選択肢など残されていなかったから。彼らが決して世界に見放されたくなかったから、そして何よりも、彼らが貧しかったからが故に。)

 

slumの悲しみを一節に詰め込んで濁流の様に訴えかける文章で、英語の文法の中でしか感じられない強調が沢山入っていてとても感動的でした。

おおよそのニュアンスが伝わればとクソみたいな訳をつけてみたけれど、これじゃなんにも伝わらないから原文を読んでみてね☆

 

 

 

まとまりがない記事を書き30分が過ぎ…(真っ青)