貿易の苦労を考えてみる

かれこれ半年以上こちらのブログで好き勝手劇場を続けてきたのですが、機種変更をしたところLINEのタイムラインがVoomとかいう謎の機能にupdateされていて大混乱でした。見てみたけれどきちんと友人が反映されていなかったようだし、どういうシステムなんだろうね。

 

悲しいかな、この年になると姓が変わっている方も大勢いらっしゃる上にそもそも我々アウトローな女たちは基本的に人間関係がインスタントで、嵐のように集まっては嵐のように解散して連絡先だけが増えていくのが有りがちなパターンなので、もうマジでどれがどなたか分からないことも多いのですよね。そこで、これを機に初心に戻って真面目にTradingについてでも書いてみることにする。

 

外国と取引するようになってみると、上手くいかないのが常・遅れや不良があるのが常で、私も既に感覚が大いにマヒしてきています。納期は思いっきり過ぎてるのに不良の対応もしなければならないという二重苦で進んでいくのが当たり前なんですよね。そこで解決の障壁になるのは、やっぱりなんといってもビジネスカルチャーの差でしょう。

 

世界の各会社さんそれぞれ個性はあるけれど、やっぱり日本人の思うdelayやdeviationと彼らの考えるそれの間には埋められない差が広がっています。何を遅れとするか、何を不良とするかの感覚がまったく異なる為、解決に向けてどれだけ協力してもらえるかは関係性・コミュニケーションの妙次第なところがあります。

 

あなたの理屈が正しいけど、でもね…という交渉が多いかな。厳密にツメて強くでることも勿論あります。外国人相手では理詰めで、emotionalじゃない方がいいことも多いからね。客とメーカーの温度差がすり合わなかった場合、ある程度商社の我々がそのギャップを埋めるためのコスト負担を被るので、そこは大きなリスク、苦労だと思います。いやもうね、謝りっぱなしになる上に商社だから直接的なことは何もしてあげられないじゃん?辛過ぎてよくうわーーーーーヨメヨメーーーーーー!!って猫をちゅっちゅしに行ってるよね。仕事中。

 

多くの海外の会社は本当に日本人と比べるとクールで実際的・合理的…。製品が使えるか・使えないか、遅れたことでシリアスな問題はあるのか、そもそもその業務が契約に織り込まれているか・いないかで考えますので、図面と一文字でも違っていたら文句を言うような日本の顧客は理不尽で無意味なSpecial requestをするmonsterになってしまうわけです。日本では正確さが常識で正義なのに、完全に真逆になっちゃうんだから凄いよね。

 

最近は私も小うるさい日本の顧客から「・」の刻印のあるなしとかどうでも良いことをつっこまれると「おまえそんなのネームペンで書いとけよあほか私が書いたるわ」「急いでるならそれくらい無視して早く使え」と返信しそうになるのでダメよ…あなた順調に外資の宇宙人になってきてるわよ…と諫めています。でもやっぱり日本人の感覚がズレてる、おかしいと思ってしまうのが私のどうにも変えられない本心で、まあそんなんだからこの道を選んだんだしょうけどねん…。

 

特に今のように世界中がCOVID-19で混乱していれば急な価格高騰も納期遅延もある意味常識、天災みたいなものですので、どうやら世界の人々はそれを前提に折り合いながら進めていくのですが、日本人はその点まったく譲歩・理解がありませんしね。

 

こうしてみると、日々の貿易の苦労はどのメーカー、どの顧客の案件かによって随分違うなと思います。それなりにやってくれるところもあれば、全然どうにもならないところもある。お互いの限界を話し合って歩み寄れるお客さんもいれば、てんでどうにもならないお客さんもいる。全然どうにもならないメーカーに数億ドル発注して管理しなければならないこともあるし、評判の悪いChinaが実は一番融通を効かせて助けてくれたりも。

 

しかし、そんな中で私がもうひとつ思う大きな貿易の苦労は、複雑なプロセスをすべて文字・頭の中で進行しなければならないことなのかな、と思います。現物を見て、現場にいて、物が動いている様を実感できないにも関わらず、巨大で複雑な取引をしないとならないんだよね。BiddingにはBiddingの、受注後のShipmentにはShipmentの細かい管理が必要ですが、究極、どんなに写真を見たってやっぱり私の仕事は文字なんですよね。コンテナで何本運んだ~!とか言っても文字だからさ、しんどいわりに喜びがねーなとは思う。

 

あとは親会社が向こうというイメージしやすい苦労かと思います。まるで違う考えをもった方々が上にいるからね。

 

私が新卒で地方のダメ商社でなんちゃって輸出担当をしていた頃、貿易会社の方の話を聞く度に格好良くて、スケールが大きくて、なんだか凄い雲のうえの人たちに見えていたものです。ですから、今一応、自分が昔あこがれていた世界に拾ってもらえたというありがてぇ事実をたまには謙虚に思い出さねえとな、と思った次第。思い出せば少しはこの苦しい日々の慰めになるかry