Enter The Void

最近はジャズとちひろさんに夢中です。

New desease

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最近あった一番良いことはHiatus Kaiyoteからイイネを貰ったこと、そして恒例の地獄の異文化・遅延故障バトル以外の目星い仕事がひと段落したことでした。(あと奮発してラフロイグを買った。一瓶4000円する泥のスコッチ…)

 

私があんまりよく聴いているせいか、家族がHaiatus Kaiyoteからイイネ来ちゃった…と言ったらSugeee!!!!と喜んでいた。荒涼とした東洋での暮らしをあなたの音楽がいつもColorfulにしてくれる、あなたは世界中からこんなにも愛されているスターだ、日本からどうか愛と感謝を送らせてーと、落ち込んでいたLady Kaiyoteに思わず言ってしまったのだ…。

 

どうしても留学先に彼らの音楽を連れていきたくて、会社を辞めた秋口にCDを二枚注文した日のことをよく覚えています。Australiaから届けられる、どこか野性味のある暖かなSoul music。いつ、どの国に居ても…いつも暮らしにちょっとした彩を与えてくれる。ファッションを含めてwholeで味を出していて、アートってすごいパワーがあるなあと彼らを見ていると実感します。

 

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(I am the いいおんな発見機)

 

 

こうしてみるとさあ、確かに覚えてるはずなんだけどな…スタートラインのこと…。

時々、自分で唖然としてしまうことがある。なんて中途半端に、惨めに、遠くに来てしまったんだろう。こんな日々は逆に惨めだ。美味い飯のにおいだけかかされて、周りに飯食わせて、足かせされているみたいで惨めだろう。それにしてもだ!そもそも、私はなんて無謀な大風呂敷を広げてしまったのか…。(それ五年前に気づいて???)

 

海外から届く色とりどりのメールにも、目にする書類がすべて英語になったことにも、恥ずかしいくらい感動してあんなにときめいていたのに。今思えばほんの簡単なクソみたいな貿易にも本当に必死で、毎日あんなに手ごたえを噛み締めていたはずなのにな。

 

いつからだっけ?

それがいつから砂を噛むようになったんだっけ…。

いつから信頼を寄せられなくなったのか。残っていれば数年後は~…なんて上手い話をされたって、嘘つきにんじんぶらさげられてるようにしか感じられないのだ。

 

大人になれば、絢爛豪華な夢の先にある虚無感ごと纏って砂を噛みながら生きていくこともできます。それでもやっぱり、私たちの心と体の強さには限界があるから、苦い顔をして必死に砂みたいな現実をかみ砕いているうちに、突然歯は欠けてしまう。自分の顎で自らヘシ折ってしまった無残な歯を眺めて、唖然として我にかえる。私の場合、それは今日、突然起きた。まったく、馬鹿馬鹿しくなったのである。

 

私の四年間は、まったく砂のように指を流れていってしまった。

あれも、これも、すべてだ。

無駄だったという意味ではない。断じてそうではない。私たちが往々にして人生に望みがちな、分かりやすい帰結のことを言っているのだ。せいぜい甘い日々の砂だっただけ感謝しよう。こうなったら暫くどうにもやる気がなかった様々な課題に対して俄然やる気がでてくる。今は苦しいけれどきっと、次の扉がちょっと空きかけているのだ。

 

それはいつも自分の手でしから開けない。

 

 

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Coasting the cycle,

沿岸の環状線

thermal holding us higher,

熱が私たちを上へ上へと搔き立てる

oceans are not dividers

海は世界を引き裂くためにあるんじゃない

All love is timeless

この世の全ての愛は永遠だから

 

宇宙人たち

 

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 それがビジネスの為であろうと、次のバカンスの計画の為であろうと、明日のニュースの見出しに文句を吐き捨ててやる為であろうと何の為であろうと、既に自分が持っている体系とは異なる視座で物事を考えることを私たちが望むなら、恐らくそれは我々に新たな(往々にして、嫌気がさすほど膨大な)下積みを要求する。シンプルに言えば、次のレベルのアウトプットには次のレベルのインプットが必要になると言うことだ。

 

 

つきましては、今私は特売でワンコインで入手した読めないJames Ellroyを読むことを人生に要求されている。正しく言えばそう信じ込んでいる。いや、そう信じ込もうとしている。だって安さに踊らされて買っちゃったんだもん。Who is James Ellroy? 彼はアメリカのノアール文学、クライム文学の金字塔で、一昔前の作家だ。洩れなく我が家の納戸の本棚に積まれたまま埃を被って数年経過している憧れの作家の一人である。日本国内だけで見てもそれなりの多くの家庭の本棚で埃を被っているはずだ。Ellroyは著名な作家なのである。学生時代ホワイト・ジャズを二回借りて二回とも読めずに返したおぼえがある。そういえば私の会社のボスはジェフリー・ディーヴァーが好きらしい。エルロイもお好きかも知れない。コツコツ色々な英文に慣れていくしかないなと思う。重たい腰を1mm上げた。

 

私の仕事は相変わらずで、外国人・外資のちょっと宇宙人な人々と、化石の様な日本人との間の板挟みになって「なんでそんな簡単なこともやってもらえないんですかねえ!!」と文句を言われ、なんとか取り次げば外資の宇宙人から「あのぉ~アメリカはとっても対応が悪いので~(へらへら)」と返されたり、挙句の果てに約束を破棄された上に宇宙人から逆切れされる日々を送っております。毎日が文化的摩擦過ぎる。

 

そうかと思えば、基本の発注書ひとつ、メールの返信ひとつ返せない昭和でガテンでヤンキーなお客様(あ~あれあれこないだのあれ~あれおかしくなっちゃって~とreferenceひとつない無茶な電話をしてくるタイプ。外国人はevidenceがないと絶対に動かない)と、先進的な契約社会を生きる外国人の間で生じる絶望的な断絶の間にも挟まるので、鋼の心が何個あっても足りない。

 

私が新卒で昭和の遺物の様な会社に入ったころ、不安で仕方がありませんでした。

ソコソコ良い給料に飼い殺されて、のらりくらりと日々を逃げ切る男のどれだけ多かったことか。ビジネス感覚がないまま、職業人になり切れないまま、ままごとを繰り返すだけで年を重ねていく大人たちを見ていて、本当に恐ろしかったのです。

 

しかしこうして外国の会社に入ってみると、世界には日本人の半分以下の仕事をして倍貰っている人が山ほどいることに気づかされる。のらりくらりと日々を逃げ切るダメ人間たちは世界中で甘い汁を吸っているし、いやこれ、どうしたら、どんな半生を送ればこんなに日本語が不自由になるの?と目が点になるようなスーパー宇宙人が外資にゴロゴロしている現状にも気づかされます。ダメ人間 everywhere in the world

そうしてみると、自分の望む環境に当たる確率って低くて当然だと思うのですよ。世界は広いし、こんなにも場所場所によってカルチャーやシステムが違うしダメ人間は世界中にry だから。私が今の会社と巡り合ったのは奇跡的なことなのかも知れないな…と思わされる。

 

日本の問題のひとつに、合った環境に巡り合うまでのTry & Errorがしづらいことがあると思うのですよね。いつまでも合わない人をそのポストに置いておくのは本人、企業、顧客すべてにおいてloss-lossなのに、簡単には首を切れないようになっている。労働者も諸外国ほど気軽に動けないようになっているよね。こりゃ一体誰が得する仕組みなんだ?昔のムラじゃねーんだぞ。

 

諸外国ほど不安定で合理的が過ぎる働き方もいかがかと思う反面、日本ほどスローで硬直した社会もどうなのだろうと思う日々。恐らく、理想はそのin the middleなんでしょうね。取り合えずFaxは明日にでも廃止しましょう。効率、安全どちらの観点からいってもウン〇ですし、こんなものを使って平気で重要なやりとりをしたがるのはクレイジーとしか言いようがないよ、と愚痴ってみる。

Ghost

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人々は古来から死者へ会いに山へ往くという。

私はその反対に、心にわだかまった泥を置き忘れて来る為に極楽浄土の絶景へと足を運んでいた気がします。

 

三十歳になったなら、在りし日の酸いも甘いも全て仏さんになってもらおう。

 

そう胸に誓った今日この頃ですから、過ぎた日の数だけ、もう置き忘れて良い日の数だけ、石を積む。人々が万感を胸に死者に会いに行く山で逆にせっせと殺してるんだから、地縛霊の三人や五人連れて帰って祟られていても無理もないなと思う。そういえば帰ってから左目にコンタクトが入らない…しみる…(呪いが小さすぎる)

 

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☆HACHINOHE☆

 

 

弘前の郷土資料が強い古書店で石牟礼さんを発見。くしゃっとした無邪気な笑顔にすっかり恋してしまう…。

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在りし日はもう、仏さん。でも、通り過ぎた景色よ、たまに胸の中で墓参りくらいさせてよ。キレイに掃除して、花くらい活けさせて。そしてもう私を行かせてね。そんなことを近頃本気で思うわけである。

 

 

 

そうだ。Ghostと言ったら、なんちゃって大学の授業で本当に素敵な文章を読んだのを思い出した。いつか書きたいあと思っていたのよ。生徒間で採点させて指導も授業もないような大学(…?)だったから、もっと良い選択肢があるかなとすっかり保留にしちゃってるんだけど…あんな大学でもちょっとだけ齧って本当に良かったと思ったのは、このGhostsとの出会いでした。

 

犯罪が蔓延るHaitiのslumで、いつか自分のラジオショーを持つことを夢見る男の子が主人公。「ゴースト」と呼ばれるギャングが蔓延り、Haitiの町は危険で荒れている。

そんな彼の実家のレストランには常連ギャングが蔓延っていて、ある日犯罪に巻き込まれ…という展開なんだけど。

www.newyorker.com

 

最後の一説が、凄く良かった。

 

In his dreams, Pascal had imagined beginning his radio program with a segment on lost limbs.

(白昼夢の中、彼はそのラジオショーを”失われた手足の特集”で始めることを夢見ていた。)

Not just Tiye’s but other people’s as well.

(あのギャングのタイだけじゃない、この町で暮らす全ての市井の人々についてだ。)

He would open with a discussion of how many people in Bel Air had lost limbs.

(このベルエアで、一体どれ程多くの人々が手足を失ったのか。彼は議論の火ぶたを切るだろう。)

Then he would go from limbs to souls, to the number ofpeople who had lost family siblings, parents, children and friends.

(そして彼は、議論を手足から魂へと深めていく。無数の家族、両親、そして我が子や友人を失った人々の存在へと。)

These were the real ghosts, he would say, the phantom limbs, phantom minds, phantom loves that haunt us, because they were used, then abandoned, because they were desolate, because they were violent, because they were merciles s, because they were out of choices, because they did not want to be driven away, because they were poor. 

(そして彼は言い放つだろう。「それこそが本物のゴーストだったんだ」。ゴースト。それは私たちの幻の手足、幻の心、私たちの頭を悩ませて離れない愛の幻。人々が利用され、見捨てられ、擦り切れるくらい寂しかった故に生まれた、本物の怪物。彼らが暴力的で、慈悲深く、はじめから選択肢など残されていなかったから。彼らが決して世界に見放されたくなかったから、そして何よりも、彼らが貧しかったからが故に。)

 

slumの悲しみを一節に詰め込んで濁流の様に訴えかける文章で、英語の文法の中でしか感じられない強調が沢山入っていてとても感動的でした。

おおよそのニュアンスが伝わればとクソみたいな訳をつけてみたけれど、これじゃなんにも伝わらないから原文を読んでみてね☆

 

 

 

まとまりがない記事を書き30分が過ぎ…(真っ青)

 

Exodus

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4泊5日の東北旅行から帰って相変わらず竹槍で戦車を倒すような日常へ戻り、砂を嚙むような気持で自宅に閉じ込められている。旅先でなんちゃって一眼レフで撮った沢山の写真を引っ張り出して整理する気力もわかないので、ひたすら石牟礼道子さんの言葉に触れて時たまノートに写経してみる日々。八戸の海やせんべい汁が恋しいよ~。

 

彼女のいうところの「文字をもって考えぬ世界」である在りし日の水俣の自然や信仰の美しさと、彼女が海辺の村の主婦として長いこと文字を取り上げられて過ごしていた果て、三十六歳も過ぎて活字と出会い、水俣チッソに侵された後に遺した驚異的な仕事を見ていると驚嘆しかわいてこない。中学校もまともに出れただろうか、といった境遇にありながら才能を余すことなく使い切って水俣を描きだした。神が不幸を背負わされた土地を救うためにつかわした使徒でしょうか。本気で信じて疑わないわたくしである。

 

世の中には恐るべし資質をもって生まれて、それを運命的に開花させる方がいらっしゃるものなんですね。彼女が文字と出会うきっかけになった先駆者である高群逸枝さんもかな~り奇特な方だったよう。才人に向かって失敬ですが、彼女たちが訴えている世と己との隔たりとその苦しみを読んでいると、古来からスタンダードレールからはみ出しまくって首を絞められてもがいてた女はいたんだとついつい慰められちゃうよ。ヴァージニア・ウルフといっしょだね。いや~いっくら読んでも次の旅ががでてくる。そうしてさんじゅうになりました。

 

言葉を天から授かり、人生との摩擦の中で這って磨いて表現してくれた人々がいなければ、後世を生きる私たちだって相も変わらず同じ蟻地獄をぐるぐるぐるぐるさせられていたことでしょう。孤独な者たちを支えて寄り添うのは、いつだって文化や先人達のぎらっと光る意志とインテリジェンスなんだと思う。日本では蹂躙されて虫の息になりつつある光…。こういう政治のなかでは、人々の教育が低く英語などできないままでいてもらった方が都合がいいということがよくよく分かりますね。

 

 

肖像権について疎いので、Google 検索でひっかかる瞬間の写真をそのまま載せてみる。

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この世にはまた、魂が自分の生身にしっくり添わぬ人間もいるのです。魂の方も生身の方も、往く先々でいろいろやり損なうそのしるしに、水子のような言葉が、なんと無数に流れてゆくことでしょう。けれどもまた、そのできそこないが、他の人生のそれと絡まって、思わず互いに毒素のようなものを吐き合ったりするのを観れば、生まれそこないの言霊たちにも、生身の恨みがこもっているのかもしれません。 

 

この世とあの世の境には、往きつ戻りつして今日は生きそびれ、明日は死にそびれて、どちらの方へも往きつけぬ世界がもうひとつあって、そこにあるものたちの位相を、迷う、とか狂う、とかいうのだろう。

 

※彼女の祖母は盲目で、神経をおかしくしてしまっていて、「神経殿」と村人たちから呼ばれていたらしい。水俣の人々はアウトサイダー的な人々を神にみたてて優しく共存していたんだって。

 

すごい。

 

 

余談はさておき、私明日出社なんですよ…って、書きながらここを更新するとき毎回「明日出社なんですよ…」「本当にめんどうくさいんですよ…」みたいなこと言ってないか。いやでもね、今回は心の底から出社が怖いっす。東京の感染状況はただならぬ気配がする。これまでも数字としてでてくる数よりも潜在的な患者は当然多いとは思っていたのだけど、今回の風向きは今までと全然違うよね。へらへら旅して飲んで本屋と銭湯放浪しているぐらいだったけど、今度ばかりは怖いYO...路上飲みが騒がれてますけれど、ここ一か月で加速度的に地獄図になっている気がする。日本が無秩序化している感じがして怖い。毎日海外メディアに汚点がばれて批判されてるしね。

 

ご本人が努力を重ねたことはだいぜんていとして、それでも、ここから現代の出エジプト(Exodus)できるごく一部の人々は幸福かも知れません。まる。ねる。

退屈に殺されない為に

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丁度昨年の今頃だったか。池袋の行きつけのお店で、常連さんが非常によく当たると評判の占い会を開催されていて、私も「恋愛」「仕事」で占ってもらったことがありました。(まぢ当たるコワい)

 

確か副業で個人輸入の仕事に挑戦したいといったことをお話して、「なんせコロナだし、長丁場だね」ということを繰り返し言われて、「見切りが早いから落ち着いて腰をすえて」「社会的な人と繋がる仕事が向いてます」と背中を押してもらったことがあったことを思い出します。

 

なんでも緊急事態宣言が続いて、近頃流石に人生にenergeyを保つことが難しくなってきた。もう嫌ぽよ!!!!つまんないぽよ!!!!私は孤独では死なない気がするけど、退屈は無理だなあ…。退屈に殺されない為にどうすれば良いのかというのが重大テーマとなって圧し掛かってきたパンデミック二年目。もう嫌ぽよ。

 

貿易の様子を見ていると、基本的に空輸は通常通りになったものの、海上輸送は混みこみでパンク状態。なんでも取引量が急速に回復傾向にあるとのこと。もしも通常通りの世情だったら、今頃とっくに国内旅行どころかアジア・マルタに飛び出してExpress Courier(世界の郵便屋さん)で気に入ったものを仕入れて輸出してメルカリで売るくらいの無茶はしていただろうなあ、と思うんです。むきーーー悔しいーーー!!でも、昨年個人輸入がしたいと思ったときはまだここまで自身をもって物流や通関をクリアしてやるぞてやんでいという気概はもてなかったので、この一年でちゃんと僅かに成長したんだね大丈夫立ち止まってなかったんだよと思うことにいたします…。

 

そして、幸か不幸か基本的に2技能(Writing, Reading)でなんとかなっていた仕事がそうはいかなくなって参りました。先日頭を打った翌日に職場に復帰したら朝からNYとの会議がねじ込まれていて、ファァァァァック無理ぽよーーーーと画面に向かって叫びそうになったから…。しかも、今後も定期的にNativeと話さなければならなくなりそうなのである。酷い英語を話して分かったフリをしながらのらり、くらりとやってきた身としては遂に年貢の納め時がきたか…と涙が止まらなくなりそうです。演技力と度胸だけは磨かれた新人時代の青春にさよならですね…もう英語から逃げられないのね…。やだ~めんどくさ~い。

 

話が飛ぶにも程があるけど、年をとってからノンフィクションやちょっとした評論を読むことが増えたなと思う。学生時代に始めた読書メーターをなんとなく続けているので、記録初期の学生時代に読んだ本を覗くと、近年手に取る本たちとはカラーがまったく異なる読了本が並んでいて思い出が走馬灯のようによみがえる。新手の「日記」として結構オススメかも知れません…。ああ、これは部活の練習で使っていたサブアリーナの後ろの狭い狭い通路の書棚か借りて読んだ現代小説だったな、とかね。貸出履歴のノートの名前を自分で埋めてやろう、と顔の見えない教育学部の人たちと競い合うように読んでたからね。

 

退屈に殺されそうになりながら、相変わらず一日の大半を活字を追って過ごしているのだけど、日曜の午後にふと手にとった本を読み終えて閉じた際に感じる粘りつく疲れ、そして次の瞬間にわいてくる「言葉に飢えている」という感覚に吃驚することがある。

さっきまで散々、それこそ疲れるほど読んでいたくせにそう感じるのです。そういう時は、小難しい実用書ばかり読んでいて心の栄養が枯れてしまったサイン。ああ、ちゃんと心の深いところで友達になれるような文学を読んで、心にビタミンをあげなくちゃな、と思う。立ち止まって、机に積まれた本たちを納戸に追いやってリセットしてから、棚から気の向くままに海外文学をもってまた帰る。このみょうちきりんな追いかけっこをコロナ禍で繰り返して二年目になってしまったんだなと思うと虚しく、冒頭に戻る。ちなみに今日はセリーヌのなしくずしの死とリルケのマルテの手記に慰められております。

 

退屈に殺されない為に、独身のみんながなにをしているのか気になる。

下町の場末の居酒屋で出会った貧しい非正規の女性二人が恋に落ちてタコ部屋で支え合いながら生きていく映画を谷根千、浅草、不忍池あたりで情緒たっぷりに撮影するのはどうですか…日本のクソみたいな世情を反映していてalternativeで良いと思うんですけど(キチガイ) 何もそういう小説を先に書けば良いだろって話だよね。退屈に殺されてまるでアクセスを稼げない小説家になっちゃうかも知れません…。

 

いや今日本当に脳みそが動いてないわ。こういうのを駄文を連ねるっていうんだよね。おほほほほ…。

初めての脳震盪

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昨日ぬかるんだ雨上がりの道を走っていたら思いっきり後ろにひっくり返ってそのまま頭を打ってしまった…丁度金縛りの様な感覚で中々起き上がることができず、なんとか起き上がった後は吐き気と目のチカチカが酷い。携帯がよく見えないのである。

 

偶然居合わせた通行人に支離滅裂な応答しかできませんでしたが(「番号を教えてくれたらかけますよ!病院行ってください!」「ほんとに近所なんでだいじょぶですう~!」「かけますよ~!大丈夫?!」「ありがとうございますう~!ほんとに近所なんでもうだいじょぶです~!」)、なんとか家族に迎えに来てもらった…。

 

救急病棟に連れて行っていただいたは良いんですけど、脳震盪って大変眠くて気持ち悪くなるんですね…眠り込んじゃうんだよね。とても起きて診察に耐えられる状況ではなくて、「やっぱりこのまま眠らせて帰る」とこれまた支離滅裂な言動をすると、なんと看護婦さんが緊急性を判断しに車まで出てきてくれたんです。「記憶は?!麻痺は?!喋れる?!このまま帰って急変したらどうする?」

 

…とりま大丈夫だろうという判断になって帰宅を許される。しかし、感謝ですね~。今日はお休みを頂戴しました。記憶がぶっ飛んだり意識が飛んだりするレベルになるともっとシリアスらしいですね。これで今日は一日ネコちゃんをちゅっちゅしていられるぞと思ったのに奴は一度も寝室にきてくれませんでした。チュールがなければわたくしに見向きもしない…まったく現金な女ですよ…。

 

頭を強く打つのは初めての経験だったので、症状の辛さと病院のシリアスさも相まって非常に不安になってしまいました。スポーツ選手ってこんなリスクと隣り合わせでプレーしてるのか…凄いな…ってか危ないな…。なんかおっさんが意味不明な理由でデリヘル呼ぶって話見て昔は爆笑してたけど、私も一人暮らしであんなに不安で辛い目に遭ったら思わずデリヘル呼んじゃうかも知れない。吐き気と心もとなさに勝てず、そんなことで突然泥だらけで寝転がっている女の部屋に呼ばれる女性の身にすらなれないかも知れない。おっさんの気もちがよくわかった。痛みを知るほど人間は優しくなるんだ。…頭を打って馬鹿になったわけではなく私は元々こうです。

 

夜には随分元気になっていたので、社会人になったころから書き始めたノートを整理していたところ、12冊目に入っていた。映画のチケットだの旅先のしおりだのをぺたぺた貼ったり読んだ本のことを書いたりしているのだが、留学していた頃の記録は今見るとたまらない。フラットメイトがくれたあめの包装紙やメッセージが貼ってある。

 

運がないことに明日に限って出社なのだが、帰りは南千住の銭湯に寄って帰りたいなとか妄想しながら耐えています。考えようによっては、すっころんで脳を強制シャットダウンして強制休暇をとったのかも知れない…そして分かったことは、一日じゃ足りないしなんだかんだ仕事が好きだということです。HEY YOOOOOOO

 

特権ステーキ

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暇で特に業務上の障壁が無いときの方が「出社」(実際はMachineをonするだけ)したくなくなるのは何故なのか…。先日から急に暇になってしまい、我が「戦場に行きたくない病」はむしろ悪化しました。どうやら竹槍をもちたくないと思う暇等ない方が兵士の精神衛生上には良いらしい。実際、少々忙し目の方が好きなんですよね。

 

とは言え、白昼堂々サボる気にもなれず、本日はこそこそネットニュースを眺めたり業務中にステーキを焼いたりしていました。見よ…これがテレワークの民の特権ステーキじゃ!ハハハ!

 

特権と言えば。

 

巷では著名人の「粛々と己の仕事をやるしかない」という発言が炎上して相当叩かれてますよね。ネットで発信力のあるLeftの方々に言わせれば、著名であること、そして、そもそも粛々と創作やスポーツに励める人間は特権を持っていると。従って我らが日出づる御国の為に「できることを何かする」「声を上げる」責任と義務が生じると言うのです。はて…?

 

梅雨のじめじめした季節と相まって、人々の著名人に対する非難轟轟の声に少々もやっとした感情がわいてきたので、今日はテレワークOKの会社で働いている暇人特権階級の者として徒然記事を書くことにしました。マジで1mmも読む価値ないと思う。

 

学生時代、小遣い稼ぎでHate Speachに関するエッセイを大学に提出したことがありました。そうです。暇だったんです。部活も引退、単位もOK。後は酒飲みながらCall of DutyしてればOKという状況でしたからね。廃人かよ。

 

結果は大した金額にならなかったのですが、その過程で実際に在特会とそのカウンターのデモに足を運んだことがあります。それがかなりの衝撃で貴重な社会勉強となりました。その後こうして縁あって外国の企業で働いていることも相り、私は排外主義のネトウヨが大嫌いになっていったのですが…。しかし、COVID-19以降、どういう訳か一部の左寄りの方々にうんざりすることが増えました。現実的な視座があまりに欠けていると感じる場面が増え、実際問題そういった極端さや理想の押し付けがまさ故に「左は係数感覚がないアホな人々無視して結構」という反対の評価を招き寄せそうな気がずっとしています。が、これは私の妄想かも知れません。

 

人道的なのは結構です。理想が高いのも結構です。しかし、我々のresourceは有限ですね。道徳観は高いけれど実際に国の舵をとらせたらあっという間に破綻させそうな政治家って、残念だけどいらっしゃると思う。理性と理想のバランスが必要だと思うのですが。

 

そこで本題!そういう一部の左の方々って、例えばネトウヨが「我が国ニッポンの栄光の為に聖なる祭典の成功に協力する義務があるのじゃ」「反対する者は反日じゃ」とか言い出したら、それはそれはブチ切れると思いません?

 

なのに今回、「我らがニッポンの為に特権を持っている著名人は我らが信念に協力する責任と義務がある」って平気な顔して言いだしてない?!

 

背筋が凍る押しつけがましさ。これって、結局は同じ全体主義的なロジックですよね。大いなる矛盾だと思いません?!声を上げよう、声を上げられる社会にしようと、彼らは日がな主張しております。なのに今回、アーティストがぽそっと粛々と音楽を作ることしかできないと発言した途端に叩き始めてしまう。これじゃ何も言えませんって。正直、吐き気がしましたね。

 

そもそも個人主義の国であれば、こんな議論は起きないと思う。如何にもNipponです。

 

全体の為に何かをする責任を間違いなく負っているのは、本来は税金から給料がでている人たちですよね。彼らがプロです。この国に暮らしているひとりひとりが問題意識をもって政治参加すること。周囲の人々の問題に気付けるような人間になること、そしてちょっとしたできる手助けをすること…夫々、とっても大切だと思います。

 

しかしねえ、突然顔も知らない人から「あなたは特権を持っているからあなたのresourseは私たちの為に再分配されるべき」と堂々と主張されたら、私は「あなたと私の間には何の契約関係もございませんしそれは私のJob Descriptionにはございませんそもそもあなた誰ですか境界線を踏み越えないで下さい」と本気で怒りますよ。そんな当てこすりにはキレていいよ、著名な方々。アクティビストになることを押し付ける人々に、怒っていいよ。

 

ああ、私は本当はアナスタシアのおっぱいがどうだのぱくろみさんがキレイだのそんなことをぼやいていたいのにPoliticな記事になっちまったよバカヤロー。貿易ネタもたまってきたし、そろそろ書きたいですね☆