Enter The Void

最近はジャズとちひろさんに夢中です。

上野摘発

衝撃過ぎる見出しが飛び込んできて全く頭が追い付かない。

 

上野の劇場さんが摘発されたって?!

 

劇場さんを離れて久しいけれど、どんなに真摯な思いでステージに立たれているのか、少しは見齧ったつもりです。だから、「無実の人々を摘発するだなんて、正気だろうか?」という混乱が心の第一声でした。

 

「わいせつ」というキーワードで話を絞るなら、この国には一体どれ程正しく取り扱われるべきだったわいせつで悲惨な犯罪が見逃され、悪人共が逃げおおせてきたことでしょう。他人を蹂躙して平気でいる男達が「わいせつ」として捕らえられないのに、自分の芸を磨いて自分の艶・色を出す女性たちがいやらしい、罪だと逮捕される。これってどういうことでしょうか?

 

言わせてください。ストリップはセクシーです。勿論、時にエロティックで下衆なこともあります。下半身の写真撮れたりするからねwww

 

けれど、ステージを言えば。

そのひとつひとつがその方なりの表現であり、ウィットであり愛であり世の中に一石投じたいという闘志であり…非常に心理的・文化的なものです。

ただ性を売っている場所ではないのです。その表現が、必要としている人たちに届いて成り立っている。

 

普段から針の糸程の正義も通さないleft behaindな国のくせに、蟻のように小さな小さな不純を捕らえてる…もう、到底納得いきません…!山積みの犯罪・課題を無視して、風で消えゆきそうになりながらなんとか踏ん張っている文化を攻撃するとは! 

 

 

年を重ねると、思いきれなかった人や出来事が、毎年、毎年、生きるごとに増えていきます。二度と続きを歩くことができない日々。

 

そんな思いきれなかった、やりきれなかった出来事が、ソーダ水みたいに甘酸っぱい日々への悔いや悲しみが、二度と会えない大好きな人たちが、ありとあらゆる時代や土地に散らばっていきます。

 

そういうほろ苦い喪失のひとつひとつを、青春と呼ぶのだなあ…と勝手に悟っている最近です。(ポエジー…。。)いや、これ、本当にね。私の中では、この言葉の通りだ。三十歳のちびちゃい悟りww

 

演者も、観客も、よく劇場さんを青春と呼びます。

誰かにとってそこは、かけがえのない、本気の、青い時代なんだと思う。

私にとっても劇場さんは二度と続きを歩くことができない、一瞬の青春時代の思い出です。

 

彼女たちがこの不当に声をあげるなら、私も一緒に戦います。

決して戻らない場所でも、そこに集まる人々の明日の喜びを守るために、できる限りの協力をしましょう。