Enter The Void

最近はジャズとちひろさんに夢中です。

夏の終わり

 

連休前日に、数名で新橋のMalta料理屋さんに行きました。あの懐かしのCISKに再会できるのか!?と胸を躍らせていたのですが、関税が高くなって輸入できなくなってしまったのだそうです。とても残念ですね…輸送費の上昇や円安の背景も大きいに違いありません。

 

そういえば価格の問題ではありませんが、私の仕事でも突然製品の一部素材が日本の法律に引っかかって輸入できなくなってしまうという問題が起きています。基本の設計に組み込んで度々発注していた製品が突然仕入れられなくなるということは、結構な範囲でエンジニアリングをし直さなければならない場合もあるようで、お客様にとっても面倒で大変なことなんですよね。

 

それにしても、今年は生憎の天気。直前まで「倉敷で蟲文庫さん~大阪で澤野工房さん」コースを妄想していたのですが、台風が恐ろしく、恒例のボンビー無茶旅にも出れませんでした。冬に期待。写真は、本日最終日にちょこっと行ってきた大津港です。

 

なんでも岡倉天心という日本・アジア美術の研究者が晩年に暮らしたとかで、記念美術館が建っているんですよね。本人は横浜の貿易商の家の生まれで海外遊学していたようなハイカラさんだったようですが、何故か辺鄙な茨城の最北の地に縁があったのですね。しかしここまで来ると景観も殆ど東北で、同じ海でも私たちが普段馴染んでいるものとまったく違います。切り立った岩肌が目立つ。

 

美術館は、料金が320円と格安にも関わらず、かなり重厚な造りの施設で驚きました。ついつい財源が気になってしまった。海辺に建つ美術館はゆったりした造りで、ぼーっと窓から海を眺められるようなスペースが沢山ありますので、機会があったら足を運ぶのも良いかも知れません。しかし、あまりにも交通の便が悪かったので、徒歩は無謀でした…まさか移動の一部はタクシーかバスでなんとかなると思っていた…いや~地方をなめてはいけなかった…結局、駅から美術館まで、そして美術館から六角堂まで、そこから港まで、最後はまた駅まで…と、炎天下を10kmから歩く羽目になり(バカ)、流石にこれはダメかもと思いました。よく無事だった…。あれ、こんな普通の具体的な日記が書きたくてここに向かうんじゃないんだけどな…(笑)私が書き散らしたいことは、本当はいつでも抽象的な事柄です。

 

 

朝起きたら、マイ・推しがすごい素敵な文章を上げていたので、下段にシェアしておきます。思わず、だから私は彼女が好きーーーと内心叫びたくなるような、記事でした。

 

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ちひろさんの文章は、私的には特有の抑制が効いたトーンが魅力的。なんていうんだろうな…暴れ馬もいなしているかのような…。本当に綺麗ですね。彼女にしかない独特のセンス、ウィットが光っていて、どこか寓話的にすら思えてきます。そして、いつでも読むこと、書くこと、音楽への深い深い愛が流れている。ジャズというひとつの山を極めるだけじゃなく、そっちもあっちも登っちゃうのか~待って~どこまで登るの~と驚くばかりです。一度山中ワールドの大河へ漕ぎ出したら最後、眠られぬ夜を過ごすことに。恋の不眠何回やったかな私。唯一疲れない不眠なんだなこれが。

 

でも、ギラっと尖ったものや、「もてねえ、ああもてねえ」と嘆いているような若き日の文章も大好きです。(笑) 美しいにも虹色のグラデーションがあります。美しい色で光っているから好きなのではなく、彼女色だからこそ魅力的なのでしょう。

 

…もうここまで来たら、私は最後は意地でも好き好き日記で終わらせたいのかも知れない。これでも熱量を1/20は薄めて書いています。私の愛はにんべんめんつゆ40倍濃縮です。いっそ一度、しっかり最初から最後まで語り尽くしてみると良いのかも知れません…。

 

今日はさんじゅっぷんくらいですみました。おかしいときは、おかしいくらいながい時間をここですごします。そういえば、最近ここのタイトルを長年親しんだEnter the Voidにもどしました。なんとなく大学生の頃に印象に残ったギャスパー・ノエの映画のタイトルです。なんとなくつけて、なんとなくずーーっとつかっています。でも、そろそろ本気で好き好き日記に改名するべきじゃないかと思う。

 

かっこよく昇華して「ジャズと文学、時々一人酒」とかにできたら良いんでしょうけどね…うーん、どう考えてもただの好き好き日記にしかならない自信がある💛いつかそんな度量がついたら良いと思いますw